ホーム
Home

Zen訪問記

平成10年12月2日〜8日の短い期間でしたが、ハリケーンシーズンを過ごすため8カ月に及ぶ航海の後オーストラリア東岸のサンシャインコーストに入港したZenを訪問しました。サンシャインコーストはブリスベーン国際空港からバスで2時間程北に行ったリゾート地です。現地はちょうど夏休みシーズンに入ったところで、ビーチには休暇を過ごす人で賑わっていました。ハーバーの近くにはパラセール、ダイビングなどあらゆるマリンスポーツに挑戦できる「The Wharf」、そして、南半球最大の規模を誇る水族館「Underwater World」があり、ドーム型の大きな水槽にはタイガーシャークをはじめたくさんの魚が泳いでいます。

Zenが入港しているムールーラーバヨットクラブ (Mooloolaba Yacht Club) は施設が充実したとても大きなハーバーで、アメリカ、カナダなど世界各地からの船が係留しています。Zenの隣には今年後半の航海で一緒だった日本艇Cimaが係留しています。Cimaは昨年北九州から出航した松浦倬也氏の船です。

西久保さんは長い航海の疲れを癒すため、Zenの修理をしながらハーバーで休養中です。2年近い航海を共にした純子さんは12月15日に日本へ帰国、Cimaの松浦さんもお正月を日本で過ごすため1月28日まで帰国中です。

一番右の写真は奥入瀬の湯の元を入れたバスタブに浸かった後くつろぐ西久保さんの姿です。バスタブに浸るのは、1年振り(?)なのだそうです。

私が現地に到着した晩にはさっそく日本人4人がホテルに集合してウエルカムパーティが開催されました。メニューは、(カバンに忍ばせていった出刃で作った)ハタの刺し身、マッドクラブ(マングローブ林に生息する渡りガニの一種)、焼きナス、インゲンのおひたし、分厚い肉の入った肉ジャガでした。刺し身にできる尾かしら付きの魚は1匹¥1500位するのですが、肉、野菜などの素材は豊富で安く、長期滞在するには便利そうでした。

翌日には同じヨットクラブに係留しているアメリカ、カナダの仲間が参加したパーティーが開催されました。まず、女性陣が買い出しをしてキッチンドランカーをしながら大騒ぎでカルフォルニアロール(アボガドとカニカマで作るのり巻き)を作り、できあがった頃にパートナー君達がビールを持って現れ、大いに盛り上がりました(キッチンドランカー達が呑んでいたのはワインでした)。乾燥ノリはノリシート、簀巻きはスシローラーと呼ばれており、現地のオリエンタルショップにも売っていました。

ヨットクラブがあるムールーラーバ、そしてその周囲の町のほとんどは河口に作られたものなのだそうです。1つ北側の町マルーチドールでは、豪華なリゾートマンションやコテッジが林立する岸辺、そして、樹齢200年を越すマングローブ樹林がそのまま残された対岸がとても対照的でした。川にはペリカン達がごく普通に浮かんでいました。

オーストラリアでは絶対1回は行ってみたいのが動物園です。爆睡中のウォンバット、餌をねだるワラビー、お得意のくつろぐポーズでくつろぐ赤カンガルー、毛布のようにフワフワとしたコアラちゃん、ダチョウに似たエミュ等、肉食獣が少なく比較的おっとりとした生活を長くしてきたのを感じさせるフレンドリーな動物達でした。この動物園(Alma Park Zoo)ではユーカリを交換するごはんタイムに、こうしてコアラちゃんと一緒に記念撮影をしてくれました。

Zenは当分の間ムールーラーバヨットクラブに係留しているそうです。日本の皆さん、是非一度Zenを訪問して下さいね。そうそう、緑茶、乾めんなどのおみやげも忘れずに…。

斉藤真美